PROJECT 01
自動運転/先進運転支援システムを支えるルネサスのSoC。
さまざまな技術者の議論の積み重ねにより高性能と安全・安心を実現。
自動運転に必要な認識処理演算を高い電力効率で実現するSoCを開発!
自動運転では数々のセンサから入力される膨大な情報から次の操作に必要な情報を瞬時に決定しなければなりません。これには大量の認識処理演算が求められるため発熱も大きく、これまでのソリューションでは水冷・液冷といった冷却システムと車体への実装に特別なケアが必要であったため、実装される場所も限定されていました。
今回ルネサスが実現した認識エンジンは、高い電力効率が特徴です。この認識処理SoCが採用されることで、自動運転などの大規模な認識処理でも一般のプロセッサと同等の空冷で実装が可能になりました。また、処理の軽いスマートカメラ的アプリケーションではファンレスといった選択肢も見えてきます。これにより、採用いただく自動車でのコックピットデザインの自由度が向上します。
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高性能と安心・安全を両立できたのは、すそ野の広い技術陣が揃ってこそ。
一方で、「安心・安全」を実現するには、自身の故障を自ら検出してシステムに通知する仕組みが必要です。このために、演算と同時に検算を実行し確認を行います。過剰に検算すると電力が無駄になる半面、必要な検算を省くことは絶対に避けなければなりません。どの箇所でどのような方式で検算を行うのが効率的なのか、これを判断できる技術力も、長年車載半導体を開発してきたルネサスの強みです。
高性能かつ高い機能安全要求を、高い電力効率を保ちながら実現することは難しい課題です。徹底して無駄を省くため、「無駄な待機時間を削減できる方式」を考え、「必要十分な故障検出ができる検算方式」を実装しました。これは、初期段階からさまざまな知見を持つ設計者が議論を重ね、開発してきたからこそ実現できた成果です。自動運転/先進運転支援が加速している昨今、ルネサスのソリューションに大きな期待が寄せられています。