学生時代に学んだ知識を 活用してグローバルに活躍する

大学で学んだ知識をなるべく活用できるような仕事がしたいなと考えており、その候補として半導体業界か医療機器業界の2軸に絞って会社をみていました。その中でも特に自分のやりたいことを絞り、最終的に近年、国益の要の位置づけになっている半導体製造などの業界にしようと思いました。

ルネサスに興味持ったきっかけは、OBが研究室を訪ねてきたときにルネサスについての情報を聞いたことです。仕事や会社の説明だけでなく、プライベートとの両立など様々な話を聞きました。さらに、誰でも意見を出しやすい環境である、きちんと根拠づけを行えば自分の意見も反映してもらえる環境である、など風通しの良さについても聞くことができました。それをもってルネサスの選考を受けることを決めました。

また、インターンシップにも参加して、半導体メーカーの内部で会社運営を支えているこの職種（社内IT部門）の業務体験をしました。私は大学の研究室でも裏方的な役割を受け持っていたので、縁の下の力持ちとして全社をサポートできる情報システムの業務が肌に合っていそうだ、と感じました。それが職種を決める大きな決め手になりました。

現在は海外販売会社における、販売・購買・倉庫・経理・EDI*1の業務をサポートするシステムの運用保守などの業務を行っています。例えば、ユーザからの問い合わせ、仕様変更の業務要件定義から開発および進捗管理などがあります。

また、One ERP-PJという、ルネサス及び買収した会社のそれぞれのシステムを①統合プロセス及び②基幹システムを統一するプロジェクトに参画しています。当社には様々なシステムが社内に存在しています。それらをひとつにまとめて業務効率化を図ろうというものです。現在は、システム統合後のグローバル業務プロセスを検討している段階で、特に私は販売領域の業務プロセスの検討に参加しています。

入社当初は物流なども含めて、会社の中で使われる言葉が全く理解できておらずなかなか仕事が捗りませんでした。さらに、様々な海外販売会社の方と英語でのコミュニケーションをとる必要があり、相手の意図を組み取ることにも苦労しました。

そこで、なぜ自分が説明した内容では中々意図が伝わらず、理解してもらうまでに時間がかかるのだろうかと自己分析しました。その結果、自分の説明スキルが不足していること、回答するための前提知識が不足していることの2点が要因であると思いました。特に後者に関しては、一朝一夕で向上できるものではないため先輩や上司に技術的なキーワードを適宜質問して、まずは自分の理解度を深めました。そして、同時に説明のスキルなども学ぶなど、効率良くスキルアップできるよう工夫しました。

そうして努力していくと、少しずつ相手に理解してもらえるようになり、嬉しさを感じるようになりました。さらに今では、経験や勉強を重ねた結果自分で対応可能な業務範囲も広がっており、仕事のモチベーションアップややりがいに繋がっています。

今後の目標としては大きくふたつあります。 まずは、もっと業務に関する知識を深めることです。スキルの向上のために勉強を続けて、業務に関連するような基本・応用情報技術者試験など、資格の習得も目指していきたいと思っています。 また、海外の販売会社との打ち合わせやメールのやりとりが多くあるので、英語力の向上にも力を入れていきたいです。情報システム部門も多様なバックグラウンドを持った方がグローバルにいるので、第一線を張れるような英語力を身につけて業務をリードできるようになりたいなと思います。

私自身、これからの社会では英語能力は必須となり、同時に先端のビジネスをサポートする情報システムの重要性も増していくと考えています。私のことを振り返ると、そのような「英語」や「ITに関する知識」に関して、学生時代にもう少し取り組むべきだったと少し悔いが残っています。就職活動では、それまでの自分の努力が目標への糧となると思います。少しずつで良いので自分のやりたいことを考え、必要なスキルなどは学生時代から伸ばしていくことでより良い結果につながると思います。頑張ってください。

脚注
※1 Electronic Data Interchange
定められた共通手順により、顧客などの取引のある会社同士間で発注、受注、出荷などのデータ交換を実施する社外ネットワーク基盤及びそのデータ交換のこと。