学生時代は、経済学部で「地場産業のものづくり」を学びました。一例を挙げると、岡山県で行われている「岡山デニム」とよばれるジーンズ作りです。岡山デニムは日本産デニムとしてブランド力を持ち、海外へのセールスにもつながっています。そうした研究から製造業に魅力を感じ、自分もメーカーに就職して、世界に通用する製品に携わりたいという思いを持ちました。
就職活動ではBtoB・BtoCといったビジネス形態にこだわることなく、さまざまな会社を受けました。その中のひとつがルネサスで、当時は合併後の構造改革が完了する時期に差し掛かっており、未来への可能性を感じました。改革の結果、若手社員にも活躍の場が開かれているという評判も聞こえ、「これはチャンスだ」と入社を希望しました。
また、半導体という製品は日本の重要な輸出産業でもあります。半導体作りは、いわば世界における日本の地場産業です。日本の半導体が持つブランド力、競争力を発揮して、日本の製造業に貢献したい、という気持ちを持っていました。